ある朝、印象的な夢を見ました。
霧のように白んできた夢の中、大きな体の男が静かに近づいてきました。
その姿は、山伏のような雰囲気をまとっていて、なにも語らずに、手の動きだけで、まるで雷を三つに分けるような仕草をしたのです。
夢から覚めた後も、その所作の鮮やかさだけは不思議と心に残り、それ以来、「三つ」という言葉にどこか敏感になりました。
その大きな体の男は、微笑みながら巨大な石に姿を変えて、静かに消えました。
今日、ふとその夢を思い出すような出来事が街の中で起きました。
偶然かもしれませんが、どこかでつながっているような、そんな感覚になりました。
夢は過去のものと思っていたけれど、あれが何かの「終わり」ではなく、むしろ「始まり」だったのかもしれません。
いま思えば、あの夢の出来事も、ずっと前から続いてきた何かの中に私自身が立っていた、ということなのかもしれません。
その夢を見たのは数年前、その男は消える直前に、「三密でかけた」とわたしに言いました。
「三密でかけた男」は、きっと先祖に三密でかけて、すべてを奪ったのだと思います。
それが解けないまま今日に至るまで、わたしにできることを探して生きていました。
今日は、このブログを書けたことに感謝しています。
きっとご先祖さまも、涙を流して喜んでいると思います。
※これは、わたしが実際に見た夢と、そこから感じたことを書いています。特定の宗教や信仰に基づいたものではありません。
『馬の目に映るもの』
たなびく雲のほそ間から、静かにこぼれ落ちる涙が、ささやくような音もなく、
馬の目に、まるで静かな水面のように澄み渡って映り込む。
胸の奥を裂くような深い面影は、千年という時を越えてなお、
風にたゆたいながら、祈りをそっと連れて漂っている。